飛行機にギリギリ間に合う
Published at 23:57 on Tue 10 June 2008
航空ショーへ行ってきました。多分、イギリスでの最大規模のやつ。ケビオんちから、東方面に、割と近いところで毎年の恒例イベントだが、今まで一度も行ったことはないんだ。いま思えば、それが不思議で仕方ない。だって、ケビオは、なぜだか、妙に、飛行機オタクの傾向があるかも。機種とかあんまり詳しくはないが、飛行機が何となく魅力的だと思う。
小学生の頃を思い出すと、よく戦闘機の本を図書館から借りて、それに掲載された写真を飽きずに見たり、殆ど意味不明な専門用語満載の文書を意地張ってがんばって読んだり、また時には写真を見ながら、お気に入りのジェットを紙に写ったりもしていた。と言いながらも、パイロットになりたいとか、特にそういう夢を抱えたわけではない。ただ、かっこいいな、と思っただけ。
さて、現在に戻って、航空ショーにギリギリ行かなかった。土曜、午前から用事があって、それを済ませたら、もう昼過ぎだった。つまり、ショーへ行くか行かないかをよく悩む中途半端な時間になった。そして、悩んでいるうちに、行こうと思っても、間に合わない時間になっちまった。夜になって、行けば良かったのに、とずっと後悔していたわけ。枕を噛みながら、涙を流して、やっと眠りついた(←最後はもっぱらの嘘です!)。
しかし、翌朝、大喜びのことが起こった。てっきり一日だけのイベントだと思い込んだケビオだが、目が覚め、いつものようにラジオをつけたら、アナウンサーがちょうど言う。「昨日起こった大渋滞を避けようとして、来場者は既に飛行機ショーに向かって殺到している。開催の関係者は混雑を緩和するため、入場時間を予定より一時間を早めることにした」
えっ、マジっすか?二日やっているんだ!これでチャンスやん、と頭ん中大声で叫び、すぐ体を起す。さっさと準備して、リュックを担いで、出かける。今日こそ、迷い一切なく、即決で。外に出たら、飛行機ショーにぴったり合う、雲ひとつもない晴天。それから暑い。天気予報によると最高気温は26度に及ぶ。少なくともイギリス人にとって「猛暑日」!
まず電車に乗って一駅。降りて、駅構内に出たら、臨時の直通バスが待っている。(誰かさんと違って、ケビオは晴れ男だけでもなく、交通運のいい人なんだ!笑)開催地までは、30分ぐらいの道のりのはずだったが、やっぱり近付けるにつれて、道が混んでいく。最後の一本道に入ると、ほとんど進めない具合。窓ガラス越しに、人々が開催地に向かって行進している。バスの運転手に、後どれぐらいかを尋ねてみる。「あと3キロちゃう。でも、ずっと坂道だぞ。降りる気なら、それだけを覚悟してな!」と、苦笑して返事が返される。
ま、天気が良いし、少しの散歩でも悪くはないかも。というのも、止まったままのバスで待機することよりマシ、特にせっかちなケビオにとって。それで、覚悟した上、バスを降りて行進の列に入る。実は、それほど急な坂道ではなく、むしろ、車をポンポン抜けながら歩いていくのが結構気持ちいいんだ。
途中から、首をくねって真上の空を見上げることが多くなる。戦闘ジェット機は既に空に飛び交っている。地面にとり残されている人たちがそれを忘れないように、時には、音速を超えてソニックブームを起したりもする。けっこう低空飛行をしているため、戦場にいるってこの感じか、とふと思った。また周りには、双眼鏡や一元レフのカメラを目に当て、あいつは次どこから来るか、と必死に探す人も多かった。
とうとう、開催地となる飛行場にたどり着く。そこで、キチンとした制服を羽織った、空軍を目指す少年隊が待っている。でも今日だけ、彼らは、入場券販売の臨時スタッフとして頑張っていた。券を渡して「Have a great time!」と、礼儀正しくて、丁寧に言ってくれる。
それで、やっと境内に踏み入れる。すると、祭りの雰囲気をとても味わえる。滑走路沿いの芝生は、男女年齢問わず、大勢の人々が集まっている。家族連れも多いし、ちょっと変わったデートスポットで訪ねた若者同士も多いし、高齢者も少なくなかったし。あっちこっちで、バーガーやソフトクリームやビールやらの屋台が点在している。それから、子供に向けた、ヒコウキ関連のグッズを売っているお土産屋さん。ティーンエイジャーを狙って、操縦を体験できる飛行機シミュレーターも何台か設置された。ついでに、移動式のバンジージャンプ装置もあった。間には、「自分で飛んでみませんか、気軽週末コースもありますよ」と、宣伝活動に頑張っている飛行クラブの出店。そして、自動車メーカーも揃ってあった。これは、お父さんたちのニーズを応えるためなのでは、と思う。

しかし、殆どの来場者は、芝生に場所を陣取り、折りたたみ椅子を出して座ったり、シートを敷いて寝っころがったりして、滑走路に向かって、次々飛び立っていく飛行機たちを見ていた。普段なら近くで見ることができない戦闘機が特に注目を浴びていた。各時代からの代表機種がそれぞれ、青空に上がって、何回か行き来して、時に技をしたりして、着陸する。その間、飛行機専門家の説明とアナウンサの辛口トークが、巨大なスピーカーから場内に響く。例えば:
「そうですね、このパイロット達は、滅多に低空飛行するチャンスはない。だから、すごく楽しんでいる。昨日、ここを離れて、クロイドンへ飛んで、その住民を嫌がらせるため、わざと爆音を起こしたりしてきたそうです」
(えッ?何とゆった、今?ケビオはその住民の一人なんだぞ。いい加減に迷惑するんじゃねーよ!と辛口で逆キレるところも有)
さて、結構根本的な飛行機ショーでやっているつもりだが、繰り出している皆のなか、飛行機オタクは比較的に少ないようだった。というより、飛行機に対して特に興味がなく、ただ、この天気のいい日曜、祭りの雰囲気を楽しみたいだけの人が圧倒的に多いようだった。ケビオはその中間に入るかも。飛行機撮影もずいぶん出来たが、ほかに、ソフトクリームを舐めたり、ミルクセーキを飲んだり、愉快な時間を過ごせた。
また、いい加減に日焼けもしていた。(家に帰ったら、「おまえ、真っ赤ぞ」と言われるぐらい、笑)





