がんばる弟、溜息つく兄
Published at 23:30 on Mon 21 April 2008
映画を観た。青春期を難航している少女少年を描くもの。青春期をずっと前に過ぎていた、のはずの、ケビオは、未だにこういうジャンレに弱い。観たら、いつも必要以上に感情移入してしまって、すぐ涙もろいになったり、感動するんだ。いや、心を動かせられたいから、見るのかもしれない。
三人の主人公を中心とする妙な三角関係を語る。誤解し合ったりして、それを踏まえて、お互いの関係が複雑化していく。あえて、全部を乗り越えてハッピーエンドを迎えるのだろうか、まぁ、そういう粗筋。

タイトルは「盛夏光年(イータナル・サマー)」。舞台は台湾。たぶん世紀末前後のごろ。出演者が話すコトバはすべて普通話となっているやけれど、環境の雰囲気や日常生活の場面は、ずいぶん日本っぽくて、親しみやすい。それで、エキゾチックな異文化に感じず、理解しやすい。
いつか台湾に行きたい。そう言えば、一昔の中国語先生は台湾出身だった。彼女は、少なくともケビオから見て、美人だった。可愛くて、頭も良くて、いつもイキイキしていたことから、理想の異性。授業にちゃんと出席する甲斐を与えてくれた。(思惑バレバレ?)放課後でも、一緒に飲み屋に行って、テンションが一層上がって、談笑は、ギリギリ終電の時間まで続けることもあった。残念ながら、他の生徒もおったが~ 笑)
ところが、状況が急転回を見せた。普通話・中級Ⅲのコースがちょうど始まった頃だった。憧れの教師は、親の希望で、突然帰国することになった。父母は揃って「いつまでもロンドンで遊んではいけないぞ、早くこっちに帰って、ちゃんとした職を就けなさい」というのが、その希望。いや、命令とも言えるだろう。それから入った北京出身の代替教師は、ルックスも性格も正反対で、ケビオはやる気を失くして、同時にサボりが多くなり、出席率が急落下。中級Ⅲを卒業したっけ?もうはっきり思い出せない。セツナイの失恋物語。映画を観ていると、ふと、その思い出が浮上したわけな。
でも、浮き上がっては、そのまま意識の海底に沈む。セピア色に褪せてきた懐旧の思い、また映画に作り出すフィクションの世界を破れ、ケビオを日常に取り戻したのは、電話のベル。携帯なら常にマナーモードだけど、有線電話は、着信の音量調整機能がない。それから、着信が入ると、嬉しくてたまらず、精一杯鳴り響くわけ。うるさい、ほんまに。無視はまず無理。
受話器を取る前でも、弟だろうな、という予感がもう既にあった。
最近、よくかかってくるから。その理由は、彼が転職を目指して奮闘中だから。しかし、先の美人教師と違って、親からそうしろと言われたからのではく、自分の将来を自ら変えようとしているわけ。
何年間も続けてきたフリーターの生活が嫌になって、将来をもっと真面目にやりたい。つまり、もっと遣り甲斐のある仕事を付けたい。というのが、その動機らしい。もちろん、それがすごくいい事と思うし、応援したいんだ。しかし、どこまで応援すればいいかは兄貴の最近の悩み事。
とにかく、経歴書のチェックはOK。それから、求人募集の応募レターの校正やら訂正もお構いなく。でも、弟に求められることはそこにとどまらない。問い合わせは相次いで入ってくるんだ。一日中、21世紀のあらゆる情報伝達手段を見事に活用しながら。例えば朝は電子メール、昼は電話、午後は携帯電話のショートメール。夜になると、メッセが多い。特に21世紀限定ではないが、前触れなく自宅訪問さえある。「たまたま近所におったんで、顔を出すと思って~」みたく。いや、たまたま通るような場所じゃないのに、と溜め息をつく兄貴。
多くの相談はごく些細なこと。少しだけ何かを分からなかったら、早速ケビオに連絡する癖を覚えたようで。というより、何かを判断しなければならなかったら、自分で判断する自信が足りないみたく、念入りにケビオの短縮を押す。「明日の面接、例えば、これを聞かれたら、こういうふうに答えればいいよね?」のが定番のケース。「うん、いいんじゃない」だけと言っても、だいたい安心する。「良かった。おかーんも同じことをいっていたし」と自分に念を押しているように呟く。そして、通話を切る。
こんなそんなで、ケビオは複雑な気分になったわけ。夜の三番目の電話が入ったら、ムッとなって、もういい加減にしろ、と言いたい時もあるが、同時に、弟が自分なりにすごく頑張っている、とも分かっているし、やっぱし、兄貴として、こういう時こそ、見捨てるわけはいかない。てか、そのつもりはない。むしろ、応援したい。手伝ってあげたい。助けてやりたい。でも、僕に頼り過ぎているに違いない、という不安もあり。僕は全部やっちゃってはいけないし。要は、バランスをとるのは非常に難しい。
まぁ、その葛藤している中、とにかく、可能な限り軽いタッチでいこうと思っている。そして、妹と相談のバトンタッチも。(今夜、誰の当番だ!みたいに)時には、おかーんを含めて、連携プレイもやりこなしている。たとえば、相談を効率よく対応するため、皆で一致した「答え」を予め決めたりして~
ある意味で、弟が一刻も早く新しい仕事に就ければいいな、と思う。






Reader comments so far...
On 22 April 2008, chinoboo said:
ケビオさんの恋愛話って初めてきいたかも!!!
キャッ(><)/
とにかく弟さん、頑張れ!
On 22 April 2008, kebio said:
うん、恋愛話をするのがあんまり好きじゃないから。そう、どちらかというと、ラブストリーを公開させない主義なんだから。
つーか、例えば、したいと思っていても、今できる状況じゃないし。まずは、恋人が必要やろう。第一歩のところ、すでに躓いているやん~ (ここにも溜息つく兄!)
On 23 April 2008, chinoboo said:
そこには私も躓いてる。
頑張れ、妹!(私は妹なのだ。)